今スーダンで何が?
ここ最近ブログのテーマとは違ったことばかり掲載していますが、今回は是非ブログを見ている方にスーダンの現状を知って頂きたくてこの度ブログを書きました。
さて、今週月曜日(6月3日)までのスーダンの様子は何かと日本のメディアでも取り上げられていて知っている方もおられると思いますが、4月6日からスーダン国軍本部前に多くの民衆が座り込みを行い、それを受けて軍部側が民衆側につき、4月11日に30年間スーダンで独裁政治を行っていたオマル・アル=バシールが大統領の座を降りることになりました。
その後は、軍部による暫定軍事評議会(TMC)が発足され、民衆の抗議活動をまとめているスーダン職業連盟(SPA)と野党とで、今後のスーダンについて話し合いを進めていました。
しかし、その間、旧体制の既得権益 をなるべく放したくないTMC側と、新しいスーダンに変えたいSPAと野党側とで意見がぶつかり交渉が決裂することもありました。また、民衆も軍政から民政へ移管するまでは座り込みを続けると宣言していました。その座り込みをしている軍本部前には、数多くのテントが設置されていて、食堂もあれば薬局もあったりして、もともと何気ない大きな通りだったのが、まるで一つの集落のような場所になっていました。
しかし、6月3日の早朝、その座り込みをしていた場所に治安部隊がやってきて、銃器等を使い、民衆を強制的に解散させました。その際、銃弾で亡くなった方も数名いて、負傷者も数多く出ました。
それを受けて、民衆側はハルツーム市内のそれぞれの路上で抗議活動を行いました。しかし、治安部隊の勢いは止まらず、その路上で抗議していた民衆にも銃弾を浴びせたり、ムチのようにしなる長い棒で叩きつけたりして、彼らを拘束しました。また、医師団の発表によると、昨日40体もの遺体をハルツーム市内に流れているナイル川で回収したとの情報もありました。また、こういった行為をなるべく隠したいのか、現在ではインターネットも遮断されており、スーダンにいる同僚と連絡が取れない状況です。
6月3日早朝の、軍部前での治安部隊による放逐作戦の様子。
(銃声や血が映っている場面もあるので、観れる方だけ)
なぜ、こういった残虐なことがスーダンで起こっているのか。
なぜ、軍部は政権をスムーズに手放さないのか。
こういったことを、次のページに書いていきたいと思います。